【ハゲタカ】第3話感想
【ハゲタカ】第3話感想
見た後はスッキリ爽快なドラマ。
これは1話から変わらず、さらには1話完結のように勧めているので、見ていて飽きません。
テンポも速く視聴者を置き去りにすることなく作られています。
そして、大筋として主人公の物語の第1章が3話目にして完結しました。
バブル崩壊後が時代背景としてあるので、太陽ベッドの社長の有様は
「あーこんな社長いるいる」と思ってしまいました。
家族経営で私物化してしまう経営者は少なくはないですよ。
未だにありますからね。とはいえ、それでうまく培って受け継いでいく優秀な一族もいますので、ドラマの演出としてあの大げさまでの様はとても素晴らしかった。
時代に乗り遅れていく大人たち
このドラマの時代だけではなく今の時代でも変わりません。
その時その時の波をうまくつかめないと、いつの間には飲み込まれてしまう。
深いところにメッセージ性のようなものも感じます。
正義だと思って進めていたことが実は悪だったり、悪だとわかっていても必要悪だと思い込んで歩んでいく。
だんだん心のバランスを崩したり、いろいろ犠牲にして、自分を見失う。
「あなたはまだ生きている」
主人公のメッセージです。
私には、死んだら元も子もない、生きてさえいればそれだけでいい と
ありきたりなまでのメッセージを受け止めてしまいました。
そんな風に思えるのはきっと私は幸せなのです。
このドラマのスピード感は痛快・爽快感さえ感じるし、主人公を応援したくなります。
まっすぐな気持ちを貫き通す強さ、憎しみを持ちつつもそれ以上な正義の気持ち。
間違いを間違いと真正面から指摘せず、理路整然と叩きつけていく冷酷さは、
感嘆してしまいます。
そして、綾野剛さんがかっこいい。
そんなダークヒーローを取り巻いているキャラクター達はそれに劣らず魅力的な方たちばかりです。
俳優陣も実力派ぞろいですし、お芝居に引き込まれてしまいます。
渡部篤郎さんの瞼を閉じるシーンは視聴者としても引き込まれるし、悟らせることが本当にうまいなぁと思いました。
味のあるお芝居の中に大げさな演技を入れているのはとてもメリハリがつくのですが、一歩間違えるとバランスを崩しかねません。
そこがうまく保たれているのは、やはり実力のある俳優さんばかりなのでしょう。
以前に他局でもドラマ制作がなされていたそうです。
そちらは視聴していないので存じ上げませんが、キャストを見る限りやはり実力の伴う方が多かったので、いろいろな意味で難しい原作なのだろうと思います。
比較はできませんが、【ハゲタカ】の満足度は高いです。
次週は第2章の幕開けです。
予告でもまた新たな展開で進んでいく形だったので
時代が移りまた新たな時代がやってくるということです。
次週の楽しみが一つ増えました。